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2014.04.092014 J2 第6節 vsアビスパ福岡 マッチレポート

今シーズンで一番。

 

11,069人、7,879人、7,222人、そして5,022人。長良川競技場のスタンドに座る人の数は試合ごとに減ってきている。しかし、それに反比例してピッチの中で繰り広げられるものは試合ごとに良くなっている、確実に。

「今シーズンで一番、やろうとしたことができた」(三都主アレサンドロ)試合は、岐阜の攻勢から始まった。福岡の敷く高いディフェンスラインの裏を積極的に狙い、右サイドハーフの太田圭輔を中心にサイド攻撃を仕掛けていく。しかしコンパクトな守備と運動量に勝る福岡がすぐに盛り返し、試合の主導権はイーブンに。

岐阜はフォワードのナザリトを目がけてボールを放り込むだけでなく、Jリーグ初先発のフォワード田中智大の飛び出しや、センターハーフの宮沢正史を起点としたパス回しでチャンスを数多く作った。ただし福岡を上回るシュート数(岐阜11福岡9)もゴールネットを揺らすには至らなかった。右サイドバック野垣内俊からのロングボールに反応し、素晴らしいトラップを見せた太田のシュートも福岡のゴールキーパー神山に阻まれ、繋いだショートパスから生まれた田中智の独走ドリブルも、最後はナザリトが決めきれなかった。

スコアレスのまま後半へ。「前半のチャンスを決めきれなかった。決めていれば流れは変わっていた」と田中智が話すように、チャンスを作りながらゴールを挙げられないことで、次第に岐阜にはイヤな流れに。67分、岐阜は流れを変えようと2人同時に選手交代。しかしそれが一瞬の隙を生んだ。福岡のロングスローが岐阜のゴール前へ。うまく合わせた福岡の坂田にボレーシュートを決められ、0-1。その後も攻撃の手を緩めない岐阜だが、運動量の落ちない福岡の守備をなかなか破ることができなかった。

85分、右サイドライン際を突破した野垣内が中央に送ったボールは、左サイドバックの三都主の足もとに。冷静に左足で放ったボールはゴール右隅に吸い込まれた。「右サイドバックのクロスボールに、左サイドバックが上がっていたことは評価できる」と三都主が語る通り、守備のバランスを崩してまで攻める姿勢が功を奏した。

これがまた隙を生む。2分後、相手のコーナーキックを防ぎ、攻撃に移るところで岐阜は自陣でボールを失い、細かく繋いだ福岡に2点目を決められた。

2失点、ともにセットプレイから奪われ、集中力を切らした場面での出来事。さらに今シーズン一番の内容でありながら、勝ち点を奪えなかったことは手痛い。
だが、ここまでナザリト、難波、高地ら個の力で点を取ることが多かった岐阜に、相手を崩してゴールを奪うバリエーションは増えた。またディフェンスラインからボールを回し、攻撃を組み立てることもでき始めた。「みんなを驚かせるチーム」(ラモス監督)の基盤は整いつつある、確実に。

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取材・文/STAR+編集部

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