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2014.03.25FC岐阜 2014 J2 第4節 vs湘南ベルマーレ マッチレポート

最後まで諦めない。これが「新生岐阜スタイル」

 

スコアは1-3、後半のアディショナルタイムは4分。その3分を過ぎた頃、水野泰輔から前線にふわっと送られたボールをFWナザリトが冷静にゴールネットに突き刺す。帰り支度をはじめた観客をとどまらせたゴールは、チームにとっても、クラブにとっても、次につながる価値ある1点となった。

 

前節の雪が残る中での山形戦とはうってかわり、半袖でプレーする選手がいるほど暖かな陽気に包まれた長良川競技場。首位湘南戦は、春らしく強風が吹き荒れる中での試合となった。
立ち上がりから、風下のFC岐阜は積極的に攻撃を仕掛ける。しかし、開幕から3試合無失点の湘南ゴールをこじ開けられずにいると、前半20分を過ぎから徐々に湘南に主導権が移り始める。2人3人で囲んでボールを奪うと、2、3本のパスで一気にシュートまで持ち込む「湘南スタイル」に、何度となくゴールを脅かされる。

湘南ペースで試合が進む中、前半24分にウェリントン、43分に永木亮太のゴールで2点を奪われ、スタジアムに重い空気が漂い始めた前半ロスタイム。湘南のパスがすこしずれたところを、水野がすかさずインターセプトし、前線に送る。湘南3バックの裏に斜めに走り込んだナザリトが、後ろから来たボールをそのまま流し込み1点差とし、後半に望みを繋いでハーフタイムを迎える。

 

後半、難波宏明に変えて三都主アレサンドロを投入するが、湘南のペースは変わらない。それでも湘南の攻撃に耐え2-1のまま迎えた後半41分、湘南の藤田征也に左サイドを突破されクロスを上げられると、ファーサイドに走り込んだDF三竿雄斗があわせ、ダメ押しの3点目を決められる。終了間際の時間帯に、最終ラインの選手が前線に顔を出すという、これぞ「湘南スタイル」というプレーを見せつけられ、勝負は決したかに見えた。しかし、今年の岐阜はここからが違った。残り5分で点差を2点に広げられても、最後まで反撃をやめなかった。その姿勢は後半ロスタイムのナザリトのゴールにつながった。

 

新生岐阜の進化はまだ始まったばかり。課題もたくさんある。しかし、それ以前に最も必要なスピリットがしっかり浸透してきていることを、湘南戦、前節の山形戦は示した。ラモス監督の「プロ意識改革」は予想以上に早く進んでいる。
「最後の最後まであきらめない姿勢を見せる。闘う姿勢を見せ続ければ、そのうちもっといいチームになる」(ラモス監督)
この日途中でスタジアムを後にした観客も、今後は最後まで席を立つことはないだろう。最後の最後まで闘い、最後の最後までワクワクした試合を見せる。それが新生FC岐阜の魅力なのだから。

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取材・文/STAR+編集部

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