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2014.05.18FC岐阜 2014 J2 第14節 vsファジアーノ岡山 プレビュー

「もっと自信を持ってプレーしてほしい」

 

「ピッチの中の監督が必要」ラモス瑠偉監督が繰り返してきた課題。前々節の千葉戦では辛くもドローに持ち込んだが、前節の水戸戦では2度もリードしながら、反撃に転じた相手の勢いを止め切れず終了間際に逆転を許した。前半は理想的な展開で試合を進めながらも、リードしてからバタバタと崩れる、開幕戦以降直っていない “悪い癖”が出た形だ。

「ゲームを読みながらゲームの中で改善していかなくてはいけない」(ラモス監督)。前半はラモス監督の目指すつなぐサッカーで主導権を握ったが、後半になると相手の攻撃を跳ね返してはロングボールを繰り返した。前線におさまらずボールを奪ってもすぐに奪い返されるので、守備に費やす時間が増え、自ら苦しい展開に陥ったが、最後までその悪循環を変えることはできなかった。

今節はヘニキが出場停止のため、ボランチは宮沢正史と水野が組むことが予想される。得点力が向上しているだけに、宮沢を起点にパスを回すことにより悪い時間帯を“改善”できれば、勝利の確率は高まる。ベテランの宮沢には、ピッチ内でのバランスだけでなく、90分という時間をコントロールする役割も期待したい。

 

さらに、「最後の粘りがないのは、経験のなさと疲労の両方」と指揮官は分析する。連戦の疲れや暑さの影響はもちろんある。しかしそれだけではなく、以前ラモス監督が水野泰輔について語ったように「ボランチなのに走りすぎ。もっと頭使って、サボれるときはサボらないといけない。ボールを奪っても、疲れているからそこからやりたいことが出来ない」という若手に共通する “ペース配分”の問題も、後半に失速をまねく原因となっている。

「最後の粘りがない」「根性がない」ラモス監督が求めているのは、メンタル的な面だけではなく、行けるところ、サボるところを判断できる「頭の良さ」と言い換えることが出来るかもしれない。水野だけでなく、益山司や比嘉諒人などの若い選手たちが、局面を判断する力をつければ、より楽に試合を終わらせられるようになってくるだろう。
18日の岡山の天気は晴れ、日中の最高気温は27度の予想となっている。前節の反省をどう生かすか、早速試されることになる。

 

岡山は、ゴールデンウィークの過密日程を、GK中林洋次と3バックの後藤圭太、鎌田翔、田所諒、ボランチの上田康太以外の選手を入れ替え起用することで乗り切った。そのGWの5試合で負けがなく、失点はわずかに1。全員で守備をしてボールを奪うと、すかさず相手DF裏に蹴り込むという戦い方を徹底している。前線からプレスをかけることで、ボランチの位置でボールを奪えることが多く、守から攻にすばやく切り替えられていることが好調の要因だ。

その中で、攻守のキーマンとなっているのがボランチの上田だ。前節の栃木戦の決勝点も上田が起点となった。ハーフウェーライン手前で上田がボールを持つと、FWの清水慎太郎が栃木のCB2人の間を抜けて裏へ飛び出す。そこに上田からロングボールがピンポイントで清水に入り、その落としを2シャドーの一角片山瑛一が決めている。

上田はかつてジュビロ磐田に在籍。ジュビロ磐田の大先輩川口能活に成長した姿を見せたいとモチベーションを高めているだろう。前節の水戸vs岐阜の試合で、同じくジュビロに所属していた船谷圭祐が川口から決勝点を奪ったことにも刺激を受けているはずだ。
岐阜の宮沢と水野、岡山の上田と島田譲、どちらが中盤を支配できるか。このゲームを大きく左右するボランチの攻防に注目したい。

 

リーグで2番目に失点が少ない岡山だが、10失点のうち9点を後半に失点。岐阜同様に後半の戦い方に課題を残している。リーグ戦通算対戦成績は6勝3分2敗、昨季は1勝1分と相性は良い。岡山と同じく堅守を誇る水戸(失点数リーグ2位タイ)や湘南(同1位)から2得点を奪えている岐阜、「もっと自信を持ってプレーしてほしい」(ラモス監督)

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取材・文/STAR+編集部

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